相談者との関係を築く
面接試験評価項目「傾聴」の後半部分です。それは「相談者との関係を築く」というところです。
養成講座テキスト2のロジャーズの理論、「受容」「共感」「一致」を理解し、実践できているかどうか、クライエントとの信頼関係が築けているかどうか、が問われていると考えます。
話をちゃんと聞いているというサイン
「傾聴」を簡単に考えれば、「私は聞いていますよ」というサインを相手に出すこと、であると考えます。具体的には「うなずく」こと、そして「伝え返すこと」です。
そう考えれば結構ハードルは下がります。ただ、クライエントが自身の考えを話しているときなどに「うなずく」と「同意している、同感している、同情している」と試験官に判断されてしまう恐れもあり注意が必要です。試験官はキャリアコンサルタントの表情もよく観察しているのです。
伝え返しはできるだけ短く
「伝え返し」は、長く伝え返えそうとすると微妙に表現が違ったりして、間違った解釈をしている、キャリアコンサルタントの価値観で進められている、などととらえられる恐れもあり、極力短くした方が無難であると考えます。長く話そうとすると、途中で噛んでしまうリスクも増大します。ダダでさえ緊張しているのに、噛んでしまったらさらに焦りも生じます。
具体的には、クライエントの最後のキーワードを伝え返すということで短くすることは可能です。第10回論述試験の事例Ⅱで、コンサルタントが「担任しようという気力が失せてきたと言われましたが、」と伝え返していますが、ここは、「気力が失せてきた・・・」または「失せてきた・・・」でも相手に「聞いていますよ」というサインになるのです。また、キャリアコンサルタントが長く話そうとすることによって、クライエントの話す時間を奪ってしまうこと、減らしてしまうこと、これが最もやってはいけないことなのです。
共感的理解も言葉で表現
共感的な理解を示すことでも「聞いていますよ」というサインになります。具体的には「それは、お辛いですね・・・」など。このような応答を1フレーズでも入れられたら、聞いてくれている感は格段にアップします。決して「私もそれはひどいと思います!」など、同情しているような言葉は厳禁です。大きな減点の可能性大です。
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