キャリアコンサルタントが考える相談者の問題点
論述試験「問い3」の解答パターンです。「キャリアコンサルタントとして、あなたの考える相談者の問題と思われる点」を記述する問題です。
ここでの「相談者の問題」とは、クライエントが既に気づいていることではなく、未だ気づいていないことなのです。
そもそも相談者は、なぜ相談に来るのか?そこにはクライエントの「悩み」(「怒り」や「葛藤」「不安」「悲しみ」など)があるからです。
その「悩み」はどこから来るのか?それはズバリ、クライエントの「自己概念」と「経験」が不一致の部分があるから、ということになります。
そして、なぜ不一致が生じているのか?その不一致の原因が「相談者の問題点」と言えるのです。
自己概念と経験の不一致を見つけ出す
「不一致」を見つけ出すためには、面談中にクライエントの口から発せられるキーワード(自己概念の影)がヒントになります。
そのキーワードの意味をクライエントと共に探索して行くことで、「原因」が徐々に明らかになってくるのです。
第10回で言えば「見せかけの関係」がそのひとつと思われます。そこから「先生と生徒の関係は、生徒を褒めることで成り立つ」というクライエントの信念(自己概念)が見えてきます。
それが、経験(生徒が帰ってしまった事件)と不一致となり「悩みが生じている。その原因は、「先生と生徒の関係はどうあるべきか、クライエントの中で確立していないこと」などが「問題点」として考えられます。このことはクライエントが来談時点では「気づいていないこと」なのです。
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