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第31回論述試験解答例(JCDA実施分)

キャリコン受験
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「問い1」の解き方

まず、「事例の前半」(共通部分)と「後半A」「後半B」のそれぞれの内容と面談の流れを把握します。そして設問の指定語句に着目し、キャリアコンサルティングにおける「指定語句の捉え方」を整理します。指定語句の捉え方の一例は次のとおりです。

  1. 「思い込み」:根拠が薄いにもかかわらず「こうであるはずだ」と決めつけている主観的な決めつけ
  2. 「悩み」:相談者が自分自身で解決できず、葛藤が生じている状態
  3. 「共感」:相談者の不安や葛藤などを、キャリアコンサルタントが自身の物差しで判断せずに理解しようと努めている状態
  4. 「背景」:相談者が今その悩みを抱くに至った、客観的な事実や環境の変化
  5. 「自問自答」:答えの出ない問いを自分に投げかけている様子

次に【後半A】【後半B】のCCtの応答(合計8か所)との関連を特定していきます。指定語句の主語をCCt にするために語句を加えることで、関連個所をより多く見出せるようになります。(例:「悩み」⇒悩みを受け止めようとせず 「共感」⇒共感せず 「背景」⇒背景を確認する 「自問自答」⇒自問自答を促す)

  • 思い込み」:【後半A】CCt4「Dさん一人に業務の負荷がかかっているのは、人手不足が問題ということですよね。」
  • 悩み」:【後半A】CCt4「Dさん一人に業務の負荷がかかっているのは、人手不足が問題ということですよね。」
  • 共感」:【後半A】CCt4「Dさん一人に業務の負荷がかかっているのは、人手不足が問題ということですよね。」
  • 背景」:【後半B】CCt6「部下の肩代わりをするのは、何がそうさせるのでしょうか。」
  • 自問自答」:【後半B】CCt7「そう思われて、今はどんなことが浮かんできますか。」

特定ができたら、展開の違いが発生する直前のCLの感情、すなわち【事例の前半(共通部分)】の最後のCLの発言を押さえておきます。ここでは「そのことで何か複雑な気持ちがわいてきています。」です

最後に、事前に用意しておいた「解答パターン」に当てはめて解答文を完成させます。下記は「解答パターン」の一例です。「解答パターン」を用意しておくことで、試験当日、落ち着いて素早く解答文の作成に着手できます。

「【後半A】では、CLの(感情)という感情を受け止めようとせず、「(自己探索が進まない具体的なCCtの応答の内容)」という(指定語句)のため、CLに寄り添うことなく、CLの自己探索が進まない展開となっている。一方【後半B】では、CLの(感情)という感情を受け止め、 「(自己探索が進む具体的なCCtの応答の内容)」という(指定語句)のため、CLの自己探索が進む展開となっている。」

「問い1」の解答例

「【後半A】では、上司から注意されて「そのことで何か複雑な気持ちがわいてきています。」というDさんの悩み共感せず、「Dさん一人に業務の負荷がかかっているのは、人手不足が問題」と、CCtの思い込みの応答をすることで、Dさんに寄り添うことなく、Dさんの自己探索が進まない展開となっている。一方【後半B】では、「部下の肩代わりをするのは、何がそうさせているのでしょうか。」と、Dさんに葛藤を生じさせた背景を確認したり、「そう思われて、今はどんなことが浮かんできますか。」と、Dさんに自問自答を促すことで、Dさんの自己探索が進む展開となっている。」

「問い2」の解き方

Dさんは、「ありたい自分」に意味づけられた「モノの見方・考え方」(自己概念)に自信を持てなくなった(「揺らぎ」)ため、相談に来ている

「揺らぎ」の背景には、Dさんが「他人事の世界」に追いやった「見たくない自分」「忘れてしまいたい経験」が控えている

部下を守るために私が盾にならないといけない」というのは「見たくない自分」に紐づいている「借り物の自己概念」である

見たくない自分」とは、「部下から嫌われる自分」のこと

Dさんは「見たくない自分」に紐づいた「借り物の自己概念」を抱いており、「ありたい自分」に近づくためには「自己概念の修正」が必要になる

「相談者の問題」は、「揺らぎ」の背景にある他人事の世界に追いやった「見たくない自分」を創り出しているもの

「問い2」の解答例

①問題:入社当時の苦い経験により、「部下から嫌われない上司になるためには部下の肩代わをして、部下を守ることが必要」という思い込みを抱いているところ

②その根拠:部下を落ち込ませてしまった経験によりDさんが対応するようになった理由として、「部下を守るために私が盾にならないといけないと思っています。」と発言したこと

「問い3」の解き方

  • 「ありたい自分」をしっかりと自分の中に定着される(「ありたい自分」を視点に経験を確認していく)
  • 印象に残っている経験をその「ありたい自分」で説明できるかどうか検証していく(人生の今までの経験が「ありたい自分」につながっていると感じられるかなどを検証していく)
  • 「自己概念」を明確にして、「ありたい自分」に基づいた経験を生み出すための課題設定(「自己概念」を実現するためにはどのようなことをすればよいのかを考える)
  • 「見たくない自分」を観て「自己概念」(モノの見方・考え方)の修正を促す
  • 「自己概念」に新たな経験を取り込む(「自己概念の成長・発達」

「ありたい自分」とは、「今の自分の中」にあり、自分自身を「良い」と思う方向に向かわせるエネルギー。問題の出来事に対して「自分の問題としてとらえる」「何とかしようとする」「何とかできる」と思う世界

「問い3」の解答例

・Dさんの「ありたい自分」を明確にするため、「部下を守ろうとしない上司」を感じたきっかけとなった出来事(経験)を語ってもらう。

・Dさんの「見たくない自分」を明確にするため、「部下から嫌われる自分」を感じたことが印象に残った出来事(経験)を語ってもらう。

・Dさんの「問題点」を明確にするため、語られた経験が、Dさんの「ありたい自分」に基づいているのか、「ありたい自分」につながっているのか、「見たくない自分が」そこに隠れていないのか、Dさんと共に確認・検証していく。

・Dさんに、「部下から嫌われない上司になるためには、部下の肩代わをして部下を守ることが必要」という思い込みを抱いている、ということに気づいてもらい、Dさんが「自己概念」を修正して、仕事に前向きに取り組めるよう支援していく。

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