キャリアコンサルタント学科試験は、決して簡単なものではない
キャリアコンサルタント試験の学科試験は、その出題範囲の広さや年々変化する労働関係の統計や法令などの時事問題で細かい数値などを問われることも多く、取り組み難さを感じている方も多いと思います。
また、過去に実施された学科試験では、その合格率から推定する難易度のばらつきが非常に激しく、試験自体のレベルが安定していないと言わざるを得ません。難易度が高いと言われる回に受験され、不合格になった方でも難易度が低いと言われる回の問題では十分合格ラインに達している、といったケースも多々あるようです。
過去に主題された問題は繰り返し出題されている
一方で、過去に出題された問題が繰り返し出題されることも多く、その問題を知っているかどうか、見たことがあるかどうか、で正解できるかどうかが決定づけられるのです。ですから受験生は最低でも1回は過去問題を解いてみる、という勉強方法を必ずやっているはずです。
過去問題は各試験実施団体のホームページに掲載されていてダウンロードできますが、直近の3回分しかありません。できればそれ以前の問題を入手したいところです。なぜならば、過去4回前にs出題された問題と同じ問題(または類似問題)も頻繁に出題されるようになってきたからです。試験を作成している側もそうそう新し問題ばかり作れませんし、難易度のばらつき問題もありますので、良質な問題であれば過去と同じ問題を採用するのでしょう。
ホームページで閲覧できないそれ以前の過去問題が入手できない場合は、同じ試験実施団体が行っている「キャリアコンサルタント技能検定の2級」の学科試験が、同等レベルと言われていますので、時間があればそちらの過去問題も取り組んでみることもありかと思います。
過去問題の取り組み方で合否が決まる?
ところで過去問題の解き方、勉強の仕方については、受験生のそれぞれの考えで取り組んでいると思います。多くの方は、一通り学習した後に、本番を想定して所定時間内に過去問題を解いてみる、そして答え合わせをする、点数を付ける、合格点に達していれば安心する、達していなければ不安になる、そしてまた、テキストや参考図書、予想問題集などを読んでみるやってみる・・・そんなところでしょうか。
過去問題を何回も取り組んで、記憶を定着させるというやり方もあり、確かにそのようにすれば、問題を見た瞬間にその選択肢を読むことなく、正解することができるようになると思います。本番で全く同じ問題が出題されれば、それで得点できます。しかしながらその方法で得点が良くなっても本当に実力が付いたかどうか、ということとは別問題です。
最も効率の良い過去問題の取り組み方とは?
そこで、過去問題を最も効率よく活用する勉強方法をご紹介します。それはズバリ「過去問題の添削」です。添削とはどういうことか?過去問題の出題形式を見ていくと、4つの選択肢があり、それについて「適切なもの」「不適切なもの」「正しいもの」「誤っているもの」「適切なものの組み合わせ」を選ぶというものです。
これらの言葉の前に「最も」が付く場合や適切なものや不適切なものの「選択肢の個数」を問われる問題もあります。このような問われ方は難易度が上がりますね。
手間暇かかる「添削」こそ、合格への近道
「添削」とは、これらの問題にある選択肢で 「間違っている部分」「不適切な部分」を 一つひとつ、正しい文になるように修正するということです。例えば「適切なものははどれか」という問題の選択肢が4つあったとしたら、正解以外の3つの選択肢はどこかが間違っている(不適切)ということになります。その間違っている部分を正しく修正するのです。つまり、出題されている問題にある選択肢はすべて「正しい」か「正しくない」か、「適切」か「不適切」か、のどちらかです。ようするにそれぞれの選択肢一つひとつが〇×問題なのです。
作業的には、間違っている部分がすぐわかればその場で修正できますが、どこが間違っているのか不明な場合や全体に間違っていることは分かるが、具体的に正解は何なのかわからない、といったものが出てくると思います。その時、徹底的に正解が確信できるまで調べるのです。試験実施団体のホームページの過去問解答を見てもマークシートの番号しか載っていません。過去問題の選択肢で、どこが間違っているのかは市販の参考書問題集、試験対策ウェブサイトにて掲載されている場合もありますが、この正解を調べる作業を自分自身で行うことによって理解が深まり、記憶が定着し易くなるのです。
自分で調べるという作業は、時間も手間もかかりますが、確実に実力はついてきます。過去問題を勉強する中で、答え合わせだけで正解不正解を出し、自分の実力判定をする、このやり方は決して効率の良い学習方法とは言えないと思います。「正しいのはどれか」という問題の選択肢の添削作業をすることによって、1つの問題だけではなく、その他さらに4つの問題にも対処できる実力が身に付く勉強法ということになります。1つの問題で4倍の勉強ができる高効率な勉強法なのです。
勉強時間が十分確保できない受験生の方ならなおさら、初期段階からこの「過去問題添削」をやってみることをお勧めします。この「添削」作業をするためにはパソコン上でPDFファイルを閲覧して過去問題を解いていく方法ではできません。問題をプリントアウトして、手作業で修正しなければなりません。一見アナログで効率が悪いように見えますが、この試験はこのようなアナログ的な勉強方法で着実に実力を高めていくことが結局のところ合格への近道ということになります。
コメント